2018年10月4日木曜日

医師とつくるケースカンファレンス

こんにちわ、新米医学生担当の井口です。

9月某日、山梨民医連初の高校3年生企画、
「医師と高校生がつくるケースカンファレンス」を開催。
県内から8人の高校生と、お手伝いに2人の医学生が集まってくれました。

まずは甲府共立病院の小西院長から、

  • 医の倫理~ヒポクラテスの誓いから世界医師会まで~
  • 民医連の理念
  • 山梨県の現状~高齢化・人口流失などなど~
  • 医師偏在の現状と医療過疎の進行

などについて講演。

受験生には面接対策にもなる講義、
真剣にメモも取っています

当直明けなのに、午後まで残ってくれた小西院長
高校生たちは、
紀元前から「患者主体の医療観」が脈々と受け継がれていることに感心したり、

聞いたことのある「医師不足」や「医師偏在」などの単語が、
地に足のついた話として聞けたことに、
「山梨県のリアルが分かった」
と話してくれました。


続いて第二部として、5年目研修医の鎌田医師を講師に、
いよいよケースカンファレンス・スタート!
落ち着いたトーンで話す鎌田医師

今回のケースカンファレンスでは、
鎌田医師が初期研修医時代に関わった、
救急搬送から甲府共立病院に入院となった患者さんの症例を検討しました。

ややリラックスした(?)医学生と、
ピリリと緊張の走る高校生たち
搬送されたときの状況やその後の情報収集、検査の結果などを説明した後は、
いよいよグループワーク!

まずは、この患者さんの問題は何なのか、どこにあるのかをまとめた、
プロブレムリストの作成。

KJ法でそれぞれが考えた「プロブレム」を出し合って、発表し、さらに考え・・・、
ある程度まとまったところで、グループ分け。

「これって、こっちの意見と同じグループかな?」
「あ、それなら、これもそっちなんじゃないですか」
みんな身を乗り出して盛り上がっています
鎌田医師もテーブルをラウンドしながら、
「この患者さんは認知症とかあるんですか?」
「コミュニケーションが取れる人なんですか?」
などの質問に、丁寧に答えていきます。


グループ分けができたら、グループ名も付けていきます
一旦グループ分けができたら、次はカルテの書き方に倣って、
「医療的」「社会的」「心理的」の3グループのどれに属するかを考えます。

そして最後に、それぞれの問題に対して「どうやって解決するのか」を考えました。
駆けつけた外科の板垣医師も熱い語り口調で
グループワークを盛り上げます
正解のない問いでしたが、どのグループも
「○○という方法はどうだろう」
「病院だけじゃなくて、自治体の力も借りて~」
と真剣かつ幅広い議論が起こっていました。


議論した内容はしっかり報告。
KJ法は発表にも便利ですね
自分たちが話し合った内容を、順序良く、落ち着いて話す高校生。
どちらのグループも、的をしっかり捉えつつ、
高校生らしい感性も感じられる素晴らしい発表でした…!


発表のあとは、医学生+医師×高校生で懇談。 

板垣医師からは熱い思いとエールが贈られました

医学生からは、実践的な勉強法や受験対策を話されました

私たちにとっても初めての企画でしたが、
高校生の皆さんの反応も良く、「これは成功したかな」と思っています。

来年度はさらにブラッシュアップしてお届けしたいと思いますので、
気になる方々はぜひご一報を!

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山梨の医療に興味のある方は、山梨民医連の研修制度をチェック
http://www.yamanashi-min.jp/position/doctor

地域医療に興味のある方は、総合診療専門研修もチェック
http://www.yamanashi-min.jp/position/doctor/final2/fn-programlist/fn-infrastructure/comprehensive-medical-care-specialized-training-program.html

医師体験については、こちらもご覧ください
http://www.yamanashi-min.jp/position/doctor/highschool.html

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