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2019年11月11日月曜日

大阪に行って こんなこと

こんにちは、KKです。

10月26日に「第18回臨床研修交流会(全日本民医連・医療福祉生協連共催)」たるものが大阪であり、発表を行ってきました。

我らは、以前に県内在住の外国人家族が医療面でどんなことに困っているのかを取材したことがあり、それについて発表してきました。
発表は我ら研修医の中でも最も優秀なプレゼンターH医師に託されました。



ポスター発表で、もともと大きい会ではないので聴衆は写真のこんな感じでしたが、
活発な意見交換ができました。

それ以外にも興味深い内容を発表されている方も多くいらっしゃっいました。
例えば、自身がレズビアンであることを院内で公にし、院内で根強いLGBTへの偏見およびそれによる当事者への不利益を打開するための活動を紹介してくださった医師や、
患者の自宅がゴミ屋敷状態であったからそれを掃除したり、身寄りのない患者の疎遠であった家族を探し出したりする医療ソーシャルワーカーの話であったり。

一般的な臨床系の学会とは違い、医療とは直接関係ない、こういった社会情勢を発表しみんなで共有しあうのは民医連の良いところですよね。

今後、臨床研修病院をどこにしようかと考えている医学生の皆さんも、甲府共立病院は医療を身に付けるのみならず、いち社会人として知見を広げることができると思いますので、ぜひ研修先の候補の1つとして考えていただけたら嬉しいです。

何を隠そう私も6年生のマッチングの中間発表(10月)が出るまでは甲府共立病院のことはほとんど考えていなかったのですが、今は共立にして良かったと思っています。上級医、指導医は丁寧に教えてくれますし、医局の雰囲気も良く、また他職種からのサポートも厚いです。山梨県内に残る予定の学生さんは、共立を候補に入れないのはもったいないと思いますので、ぜひ一度病院見学にいらしてください(ただ実際のところ働いてみないと良さは分からない気はしますが)。

以上です。






2019年1月22日火曜日

新しい時代の地域医療~家庭医のまちづくり~

こんにちわ、医学生担当の井口です。
先月に行った地域医療講演会「新しい時代の地域医療」についてご報告します。

(再びのチラシ)




「高校生も大学生もテストで忙しい時期だし、人が集まるかなぁ・・・」。
と心配していましたが、
当日はなんと高校生20人!看護学生12人! 大学生も4人が参加してくれました!
他にも会場となった共立高等看護学院の教員の皆さんや、友の会の会員さんらが参加され、
合計60人を超える参加者で、会場はちょうどいっぱいになりました。

今回の講演会の獲得目標は、
「家庭医について知る」
「地域最前線で起きている新しい医療の変化を知る」
の2つ。

佐々木医師

講師の佐々木医師は、まず家庭医の役割について「個人の疾患から地域全体の健康管理までを担うこと」と話し、
在り方や診療については「疾患だけを見るのではなく、家族や地域との関わり、それまでの人生なども踏まえた上で診療に当たること」「患者とともにゴールを作り目指す『患者中心の医療』が重要」と語りました。

そして今回の目玉である、少人数でのグループワークへ!
具体的な患者さんの例を出され、
「この患者さんにどんなアプローチができるのだろう」と投げかけられます。



座って落ち着いて議論しているグループ、
立ち上がって模造紙上であれこれと議論しているグループなど、
グループによって様子はさまざまですが、みんな真剣にディスカッションしていました。



後半は、
「健康には生活習慣の改善や、病院への通院など、個人の努力だけではなく、健康になりやすい環境作りが重要」とHPH活動に触れたり、
健康を阻害する社会的要因(SDH)を踏まえて、
薬だけでなくコミュニティや環境を処方する「社会的処方」が今現場で求められていることや、
その環境をつくるために、医療者が「まちづくり」に参加してほしいこと、
など盛りだくさんの内容が語られました。

感想文アンケートのほぼ全てから、「大いに参考になった」との回答があり、
「参加して良かった」「グループワークを楽しみながら勉強になった」などなどの感想もありました。


次回の講演会は、来春6月1日。
ぜひぜひ皆さまお越しくださいませ!!

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「家庭医(≒総合診療医)ってなに?」と疑問の方は、こちらをチェック
http://sogoshinryo.jp/

「民医連ってなに?」と疑問の方は、こちらをチェック
http://www.yamanashi-min.jp/outline/idea.html

昨年5月の「子どもの貧困を考える」ワークショップの様子はコチラ
https://kennsyuu-ymin.blogspot.com/2018/05/blog-post_21.html

昨年9月の「医師とつくるケースカンファレンス」の様子はコチラ
https://kennsyuu-ymin.blogspot.com/2018/10/blog-post_4.html

地域医療に興味のある方は、総合診療専門研修もチェック
http://www.yamanashi-min.jp/position/doctor/final2/fn-programlist/fn-infrastructure/comprehensive-medical-care-specialized-training-program.html

2018年10月22日月曜日

第3回日本HPHカンファレンスに参加しました

こんにちは!研修医1年目のやじまです!
10/13~10/14に開催された第3回日本HPHカンファレンスに参加してきました。

HPHって何?とお思いになる方もいらっしゃると思います。
HPHとはHealth Promoting Hospitalの略で、健康増進活動拠点病院のことです。
患者さんの健康だけでなく、医療スタッフや地域住民に対しても保健衛生活動を行い、積極的に組織形態を「健康的な組織」に変革しようとし続ける病院のことです。

今年は、プライマリ・ヘルスケアに関する「アルマ・アタ宣言」から40周年となる節目の年だそうです。(アルマ・アタ宣言と聞くと、学生時代に受けた公衆衛生学の授業が思い出されます…)
私たちは、4月に調査した地域レポート「山梨県内の通院困難について」を発表させていただきました。
山梨県にお住いの方は思い当たる節があるのではないのでしょうか…
「車がないと住めない」「バス、電車の本数が少ない」「買い物に行くのも一苦労」
などなど

そんな中、近年ニュースでは、高齢者の運転する自動車事故について大きく取り上げられる傾向があります。
確かに、年を重ねるにつれて判断能力や運動能力が低下するということはあると思います。しかし高齢者すべての運転を制限してしまうと、買い物はおろか通院すらできなくなってしまう方々が非常に多くなってしまうのではないか?という疑問を持ちました。
そこで、実際に来院される方がどこから来られているのか、もし公共交通機関のみを使って来院するとしたらどれくらい手間と時間がかかるのか、調べてみることにしました。

どんな結果になったか、興味のある方はご一報ください笑

さて、HPHカンファレンスの話に戻りますが、
こんな感じでポスター発表を行いました。

消化器内科の西山先生も、別ブースで発表されました。

また、今回のHPHカンファレンスの基調講演は、トロント大学准教授のアンドリュー・ピント先生による「カナダにおける健康の社会的決定要因の改善のための実践」でした。
カナダで行われている実践や、研究の結果など、難しかったですがとても勉強になりました。
懇親会にて、ピント先生と西山先生


今回学んできたことを、これからの診療に活かせるよう頑張りたいと思います!